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株式会社トミーウォーカーのTRPG「シルバーレイン」のキャラクター久我屋明彦(b54539)とその背後のブログです。
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(仰向けに眠っているノルウェのお腹を突いている)
ノルウェが返ってきて、まだ一ヶ月も経っていない。
何事もなかったような感じで眠っているけど、ずっと、待っていてくれたんだよな。

・・・ステータスの下に見えるノルウェというのは、嬉しいものだ。
しかも「久我屋・明彦の真グレートモーラット」って書いてあるし、説明にも俺の名前が入ってて、もう、な。


気持ちも落ち着いてきたことだし、色々思い出してみようか…。

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昼休み、プールでの黙示録を終えてすぐに屋上へ駆けて行った。
学校が終わったらと思っていたのに、気持ちが落ち着かなくて跳びだした。

すれ違う人など気にせず、真っ直ぐ屋上へ向かう
上っている階段が、いつもと比べ物にならないくらい、どこか遠く感じた。

…、…そういえば、ノルウェと別れる時も、そんな感じだったな。
階段を上る足は、とても重くて、鉛みたいで…。
重いから、一歩…また一歩と、確かめていくように、上っていく。
一歩進む度に、ノルウェと暮らした日を思い出していく。
そういえば、そんな思い出もあった……あぁ、あの時はこんな事になって…、…

…おかしいよな
もう会えないわけじゃないのに なんで今思い出すんだろうな

そんな自分に苦笑して、屋上の扉を開けた。


――あれから3ヶ月

緊張で震えた手で屋上の扉に触れる。
ひんやりとした金属のドアノブを掴み、扉を開けた。


ノルウェを待ちながら、ぼんやりと考える。
会ったらまず、何を話そうか…

最近の事?今の学園の事?いや…折角帰って来たんだし、戦いはなしとして。
あぁ……そうだ…今日は特別に、ホットケーキを作ってやらないとな。
贅沢に苺や生クリームをトッピングしてやろうか……きっと大喜びで食べるぞ。
バンダナは、ちゃんとお揃いのストラップもつけたし、新しいのを用意した。
久しぶりに巻いて、しわしわだったら格好悪いだろうから…。

相手が喜ぶ顔を想像すると、自分の顔も少しだけ緩んでしまう。
そして、話すことはたくさんあるんじゃないかと気づいた。

…それなのに


ノルウェを目の前にしたら、何も言えなくなってしまった


清々しいほど頭が真っ白で、呆然としたまま体が動かない


そんな俺にノルウェは自分から駆けて来て、俺の胸めがけて飛びついた


反射的に抱きしめて背を撫でてやると、懐かしい毛の感触



そこでやっと、言葉が出た


掠れて、小さくなってしまった声で、たった一言。




待っていてくれて……ありがとう

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